分野1:農林水産業・食・地域へのポジティブインパクトの創出

本分野では、これまで蓄積してきた食農智を活用し、投融資や事業連携、そして新たなイノベーションの創出等を通じて、地域・そして自然環境の保全・発展に貢献し、農林水産業を持続可能な成長産業とするようステークホルダーと協働して取組みを進めることを目指します。

課題と中期目標

課題 中期目標
課題1-1 持続可能な農林水産業への貢献 食農ビジネスの取組みやステークホルダーとの協働により、持続可能な農林水産業の実現に貢献する。
課題1-2 安心・安全な食料供給への貢献 組織として有する食農智を活かし、人々の豊かな食生活の実現に貢献する。
課題1-3 持続可能な地域コミュニティへの貢献 農林水産業の基盤となる全国津々浦々にわたる地域での諸課題の解決と持続的な発展に向けて貢献する。
課題1-4 農林水産業の基盤としての自然環境の保全 農林水産業の持続的な発展の前提となる、土壌、森林、河川、海洋などの自然環境の保全に貢献する。
課題1-5 ビジネスイノベーションの創出 新たな技術やビジネスモデルを創出する投資や事業連携により、農林水産業の持続的な発展に貢献する。

主な取り組み

  • 農林水産業者向けの金融支援、経営課題のソリューション提供
  • 次世代の農業経営者を育成する日本農業経営大学校との連携
  • 一般社団法人農林水産業みらい基金はじめとした農林水産業と地域活性化支援
  • 食農教育活動
  • ウッドソリューション・ネットワークや森力基金を通じた森林再生支援
  • スタートアップ企業支援を通じたビジネスイノベーションの創出

関連するSDGs

食品ロス削減を目指した、食品余剰在庫の再流通支援

日本では、本来食べられるのに捨てられる「食品ロス」は年間612万トンに上ります(2017年・農林水産省推計値)。このうち、食品製造業・食品卸売業・食品小売業からの発生は約3分の1を占めています。
この課題の解決に向けて、当金庫は、2019年12月、株式会社SynaBizと協働を開始。賞味期限間近、季節商品およびパッケージ変更等により通常の流通が難しく、時間の経過とともに処分されてしまう食品在庫の対処に悩む企業を当金庫がSynaBizに紹介し、SynaBizが運営する社会貢献型流通プラットフォーム「Otameshi」を通じた再流通化を進めます。
今後は、「Otameshi」の流通プラットフォームと当金庫のネットワークを生かし、農産物などの生鮮品を含めた食品ロス削減に貢献できるよう協力体制を強化していきます。

SynaBizと取引先企業との取組み

SynaBizと取引先企業との取組み

次世代の農業経営者を育成する日本農業経営大学校との連携

日本農業経営大学校は、次世代の農業経営者および地域農業におけるリーダー育成という目的のもと、当金庫をメインスポンサーに、会員企業の応援を得て、2013年に設立されました。これからの農業に不可欠な“農業経営者の育成”という理念のもと、当校では、「経営力」「農業力」「社会力」「人間力」の4つをテーマに全人格的な教育を実践しています。

日本農業経営大学校ロゴ

卒業後の就農状況

2020年4月1日現在

卒業後の就農状況

※親元には祖父母および親戚を含む

第1期生(長野県中野市で就農)阿部 宏規 さん

阿部 宏規さん

卒業後は、実家のある長野県中野市でプラム経営を始めました。就農時、長野県果樹試験場が育成したプラムの新品種が話題で、プラム経営の発展につながればと期待を込めて、圃場を確保しました。販売面では、JA中野市への出荷をメインに、顧客への直売やふるさと納税返礼品としての出品等、販売ルートの多角化に努めてきました。また、請求書などの事務書類やパンフレット、出荷箱の作成などにも取り組みました。今後も中野市の農産物や自身の作ったものを消費者に伝えられるような取組みを考案していきます。中野市には若手農業者が多く、栽培についての情報交換やプライベートでの交流など、充実した日々を過ごしています。将来的には、両親が営むぶどう栽培を経営統合し、プラム、ぶどう両方の作業を考えた栽培計画を立てる予定です。まだまだ学ぶことが多くありますが、一つひとつ課題を乗り越えていきます。

農泊を活用した地方創生支援

農山漁村地域に雇用と所得を生み出す“稼げるビジネス”として、「農泊」事業が推進されています。2020年3月に、JA全農、農協観光、日本ファームステイ協会とともに四者連携協定を締結し、農泊事業の確立・推進強化を通じた地方創生の実現に取り組んでいます。
当金庫では、JAバンクとしての金融機能(農泊ローン等)を提供するほか、幅広い取引基盤を通じた連携コーディネートを行っています。

農泊実践を通じた地域活性化、農村・農業の振興

農泊事業実践協定

オープンイノベーションの拠点「AgVenture Lab」

JAグループは、2019年5月、「次世代に残る農業を育て、地域のくらしに寄り添い、場所や人をつなぐ」をコンセプトに、イノベーションラボ「AgVenture Lab」(アグベンチャーラボ)を東京・大手町に開設しました。
ラボでは、JAグループのさまざまな事業と、技術やアイデアを持ったスタートアップ企業やパートナー企業、大学、行政等を結び付け、さまざまな知見やテクノロジーを活用しながら、新たな事業創出、サービス開発、社会課題の解決を目指します。ハード面では、スタートアップ企業等に向けたコワーキングスペースを設置。またソフト面では、スタートアップ企業等からビジネスプランを募り、JAグループの強みを活用した新たなビジネスモデルの創出を目指す「JAアクセラレーター」プログラムを柱に、イノベーションの加速を図ります。
2019年5月、「JAアクセラレーター」プログラムに参加する企業を選抜するためのビジネスプランコンテストを開催し、本プログラムに参加する7社を決定しました。
本プログラムは、「食と農とくらしのイノベーション」をキーワードとして、JAグループで展開する幅広い事業を対象に、FinTech のみならず AgTech や FoodTech、LifeTech などにかかるビジネスプランを募り、JAグループの強み(店舗をはじめとする各種インフラ、顧客ネットワークほか)も活用して新たなビジネスモデルの創出を目指すものです。

AgVenture Labの取組み領域

2019年度「JAアクセラレーター」参加企業
<ビジネスプランコンテスト優秀賞>
アクプラン株式会社 酢酸の力で植物を環境ストレスから守る資材「Skeepon(スキーポン)」の開発・製造・販売
株式会社アグロデザイン・スタジオ 新農薬の研究開発(創農薬パイプライン型)
inaho株式会社 農作物自動収穫ロボットのサブスクリプション(Robot as a Service)モデル展開
ACMSコンソーシアム マグロ養殖における革新的尾数計測システムの開発・販売
株式会社OsidOri 共働き夫婦向け家計管理アプリの開発・提供
株式会社おてつたび 都心の学生と人手不足に悩む農家との労働マッチングによる地域のファン(関係人口)創出
株式会社みらいスクール 体験学習事業「Gifte!(ギフテ)」を通じた親子向け農業体験プログラムの提供
<ビジネスプランコンテスト特別賞>
アグベンチャーラボの利用権付与企業
Sunshine Delight 子どものUV対策に向けた幼稚園・保育園への日焼け止め製品および教育教材の販売

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