ごあいさつ

みなさまには、平素より当金庫の業務に関し、多大なるご支援等を賜り、厚く御礼申しあげます。
このたび、農林中央金庫の理事長に就任いたしました北林でございます。非常に厳しい経営環境のもと、身に余る大役を仰せつかり、その重責に身が引き締まる思いでございます。
当金庫は一昨年に100周年を迎えましたが、まさに次の100年に向けて歩み出したところです。1923年の設立以来、先達から受け継がれてきた協同組合の基盤である相互扶助の精神のもと、会員や取引先をはじめ、ステークホルダーのみなさまの期待に応えられる新しい農林中央金庫を作るべく、新体制のもとで、私自身が先頭に立ち、役職員一丸となって全力で取組みを進めてまいります。
昨年度の金融市場では、米欧中心にインフレーションが鈍化してきたことを受けて利下げが実施された一方で、米国大統領選後には金利が再び上昇に転じる局面も見られました。このような変動が激しく不透明な市場環境において、当金庫では中長期の収益力強化に向けたポートフォリオの改善に取り組んでまいりました。また、会員のみなさまのご理解・ご協力をいただきながら、資本の再構築を進めたこともあり、健全性を維持しながら、今年度以降の安定的な黒字と強固な収益基盤の確立に向けて確実に前進しました。引き続き、財務の改善を優先としつつも、当金庫のパーパス(私たちの存在意義)のもとで、「2030年のありたい姿」を5つ掲げた「中期ビジョン」の実現を目指して、安定還元の役割を果たしつつ、農林水産業の発展に貢献してまいります。
最後に、JAバンク、JFマリンバンク、JForestグループおよび当金庫といたしましては、今後とも、協同組合ならではの役割・機能を発揮しつつ、みなさまから安心・信頼される金融機関・組織を目指していくとともに、農林水産業・農山漁村の振興や、環境・社会課題解決に貢献する取組みを進めてまいります。これまで以上にお引き立て賜りますよう、お願い申しあげます。
2025年4月1日
代表理事理事長
北林 太郎