ごあいさつ

写真:経営管理委員会会長 山野徹 代表理事理事長 北林太郎

 みなさまには、平素より当金庫の業務に関し、多大なるご支援等を賜り、厚く御礼申しあげます。

 2025年度半期の金融市場を振り返りますと、米国では労働市場の減速を背景に、9月に調整的な利下げが実施された一方、日本では財政規律の緩みが意識されたことで長期金利が上昇しました。株式市場では、引き続き好調な企業業績や米国による関税影響の懸念が後退したことを受けて、株価が堅調な水準で推移しました。為替市場では、特に欧州における利下げサイクルの終点が意識されたことで、ユーロ対比で円安が進行しました。引き続き、米国政権下での諸政策や地政学リスクの高まり、それらが影響を与える物価・労働市場のデータ次第で、変動が大きく先行きの不透明な市場環境が継続することが見込まれています。

 このような不透明な市場環境のなかで、当金庫は健全性に重点を置いた財務運営を行い、2025年度半期では連結経常利益862億円、連結純利益846億円の黒字を確保しました。また健全性を示す連結自己資本比率も、有価証券評価損益の改善もあり普通出資等Tier1比率が18.22%となりました。これらは昨年度に会員のみなさまからいただいた1.4兆円規模の資本増強を土台に、中長期の収益力強化に向けて、当期において収益源の分散化など「稼ぐ力の再構築」に着実に取り組んだ結果と認識しています。現時点では、上記の不透明な市場環境が継続することを考慮し、2025年度通期で300~700億円の黒字見通しを維持しています。2026年度以降も含めた安定的な黒字確保に向けて、更なる収益源の分散化や財務運営・リスク管理の強化等に取り組んでまいります。

 また、当金庫のパーパス(私たちの存在意義)のもと、農林水産業の持続的発展にも貢献してまいります。昨年度から「2030年のありたい姿」を5つ掲げた「中期ビジョン」に基づく業務運営をスタートさせましたが、その一つに「農林水産業・地域の持続的な発展」を掲げました。担い手の減少をはじめ、ここ数年の物価上昇や円安に伴う資材価格の高騰、さらには気候変動や度重なる自然災害の発生など、農林水産業は厳しい環境が続いています。こうした環境認識を踏まえ、当金庫は、生産から加工・流通、そして消費に至るまでの食農バリューチェーン全体にアプローチできる強みと、国内外に有する多様なネットワークを活かし、出融資はもとより担い手へのコンサルティングから輸出支援、ひいては環境課題への対応支援を含む様々なソリューションを展開し、農林水産業の生産現場を含む食農バリューチェーン全体の課題解決・付加価値向上に取り組んでまいります。

 最後に、JAバンク、JFマリンバンク、JForestグループおよび当金庫としては、今後とも、協同組合ならではの役割・機能を発揮しつつ、みなさまから安心・信頼される金融機関・組織を目指してまいります。これまで以上にお引き立て賜りますよう、お願い申しあげます。

 

2026年1月

農林中央金庫
経営管理委員会会長
山野 徹

農林中央金庫
代表理事理事長
北林 太郎

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