投資ビジネス

JAバンク・JFマリンバンクの運用の最終的な担い手として安定した収益を追求

 当金庫の投資ビジネスは、JAバンク・JFマリンバンクの資金を、国際分散投資とスケールメリットをキーワードに効率的に運用することで、得られた運用益を会員に還元していくことを究極の目的としています。

 株式・債券等の伝統的資産のみならず、CLOをはじめとした証券化商品や、プライベートエクイティファンド・ヘッジファンド等のオルタナティブ投資、プロジェクトファイナンス、不動産投融資等、幅広い資産への投資を、これまでに積み上げた専門的知見とネットワークを活かして実行しています。また、投資ビジネスにおいても、気候変動対応や生物多様性保全に貢献する商品に投資する等、サステナブル・ファイナンスに取り組んでいます。

 さらに、こうした当金庫の投資ノウハウの活用と収益源の多様化を目的に、グループ会社を中核とした資産運用ビジネスの強化にも乗り出しています。

写真:牛窪 克彦

理事専務執行役員
最高投資責任者(CIO)
グローバルインベストメント&
バンキング本部統括役員

牛窪 克彦

投資ビジネスとは

 投資ビジネスは、会員から受け入れた資金をもとにした国際分散投資と、グループ会社と連携した資産運用ビジネスを通じて得た収益を会員に還元し続けていくことを目的としたビジネス領域。

左:世界拠点を通じた株式債券クレジット投資分散投資図。右:グループ5社の資産運用ビジネス概要。

中期ビジョン実現に向けた投資ビジネスの考え方

2030年の環境認識(投資ビジネス)

  • 投資環境は、グレートモデレーション(低インフレ・低金利・低ボラティリティ)の終焉、金利のある世界の復活、政策調整の頻度上昇などの変化が生じている。一方、一定の景気サイクルや、当金庫を取り巻く厳しい金融規制などは大きく変わっていない。
  • 長期的に変わるものと変わらないものを踏まえつつ、収益獲得にかかる高度化・多様化を目指していく状況にある。

「2030年のありたい姿」の実現に向けた考え方

 従来の財務運営を振り返りつつ、今後想定される環境変化等も踏まえながら、投融資ポートフォリオの見直しを含めた現行の国際分散投資を更に発展させていく。

 また、貸出ビジネスや資産運用ビジネスの収益向上も図ることで、持続的な財務・収支基盤の維持・構築を目指し、会員からの安定的な収益・機能還元に関する期待に応えていく。

2024年度の取組実績

2025年度以降の収支底上げに向けた取組み

 2024年度においては、投融資ポートフォリオの改善により2025年度以降の収支を底上げするため、米欧国債や投資適格社債を中心とする低利回り資産の売却を進めました。その結果、期末時点の市場運用資産残高は40.3兆円(前期末比△16.0兆円)と減少しました。

 また、収益源の分散に向けた取組みとして、低利回り資産の売却とあわせ、債券・株式等の市場リスク資産のポートフォリオバランスを見直し、信用リスク資産をはじめとした幅広い資産への投資を行いました。加えて、海外を含めた信用リスク資産の収益力強化にかかる企画・推進機能を集約する等の体制整備を実施しました。

市場運用資産残高40.3兆円の内訳。リスク・通貨・金利・格付別の円グラフを掲載。

国際分散投資とは

 当金庫は、運用益を会員に還元し続けていくことを究極の目的として、スケールメリットを活かした効率的な運用を行うとともに、グローバルな金融市場を舞台として、いち早く1998年から「国際分散投資」に取り組んできました。現地法人を含めた海外の各拠点を通じたグローバルなネットワークから豊富に得られる情報を精査したうえで、限られた市場・資産に集中投資するのではなく、リスク・リターン特性の異なる幅広い市場・資産に分散投資することで、ポートフォリオ全体のリスクを抑制しています。当金庫は、中長期的な収益の安定化を更に追求するため、投資手法やリスクマネジメントについて不断の見直しを行い、国際分散投資の高度化に挑戦し続けています。

国際分散投資の変遷

国際分散投資の変遷について、1998年から2024年までの投資体制と市場環境の主な出来事を示す年表。

資産運用ビジネスの取組み

 資産運用ビジネスにおいては、外部収益獲得や系統組織への運用機会提供に向け、農林中金全共連アセットマネジメントにおいて商品ラインナップの拡大を進めたほか、2021年に立ち上げた農林中金キャピタルと農中JAML投資顧問においても、優良な投資機会の提供に向け、着実に案件のソーシングを進めました。

当金庫の資産運用ビジネスとは

 当金庫の資産運用ビジネスは、景気変動に左右されにくい運用手数料の獲得による収益源の多様化を通じて、投資ビジネスでの収益の増加と安定化、ひいてはパーパスの実現・発揮を目指すものです。当金庫のこれまでの運用経験をお客さまの多様なニーズに役立てるべく、2021年度から以下記載のグループ5社を中核に資産運用ビジネスを展開しています。当金庫本体とグループ会社がより一体的に機能することを目指し、2025年4月に事業戦略投資部を新たに設置し、グループ一丸となった資産運用ビジネスの強化を目指しています。

グループ各社の取組み
グループ会社 提供する商品 概要と直近の取組み

農林中金全共連
アセットマネジメント

農林中金全共連アセットマネジメント(略称NZAM)のロゴ

国債、上場株式、クレジット、オルタナティブ

  • NZAMは多様な投資商品を手掛けており、景気サイクルに応じたフルラインアップでの商品提供が強みです。こうした強みをもとに、機関投資家に対して幅広い投資機会を提供するとともに、専門人材の育成やポートフォリオ運営・リスク管理等にかかるソリューション機能の更なる拡充に取り組んでいます。
  • また、JAバンクの資産形成・資産運用の取組みをサポートするべく、JA利用者向けのセミナーやJA職員向けの勉強会の開催も行っています。

農中信託銀行のロゴ

信託商品等

  • 農中信託銀行は、債権流動化・シンジケートローン・不動産ビジネスマッチングといった資産管理に関する様々なソリューションを展開しています。また個人のお客さまにはJA・JA信農連を通じた遺言信託サービスを提供しています。
  • また、将来的な投資家への更なる投資機会提供に向けて、2024年度にデジタル資産全般の発行・管理基盤を提供する企業へ出資をいたしました。

※ブロックチェーン等の電子情報処理組織上で電子的に移転可能な財産的価値の総称。

農林中金バリューインベストメンツ(NVIC)

農林中金バリューインベストメンツ(略称NVIC)のロゴ

上場株式

  • NVICは、「長期厳選投資」をコンセプトに投資先を厳選したうえで長期的なリターンを狙う投資ビジネスを展開しています。機関投資家に加え、個人投資家に向けても投資信託商品「おおぶね」シリーズを提供しています。また学生向けのセミナーを開催し、投資人材の育成にも注力しています。
  • 足元では、企業型確定拠出年金の普及に向けた取組みも進めています。

NCCAP

農林中金キャピタル(略称:NCCAP)のロゴ

プライベート・エクイティ、コーポレートベンチャーキャピタル

  • NCCAPは、自らプライベート・エクイティ・ファンドを運用し、スタートアップから成熟企業まで様々なステージにある企業へ投資をしています。
  • 2024年度は新たにバイアウト投資を1件手掛けたほか、イノベーション投資ファンドでは、スタートアップ企業を中心に国内外の様々な企業への戦略的な出資を実行しています。

農中JAML
投資顧問

農中JAML投資顧問(略称:NJIA)のロゴ

国内不動産私募リート

  • NJIAは、私募REIT(農中JAMLリート投資法人)や不動産私募ファンド(SPC 等の資産の投資一任または投資助言を受託)の運用を通じ、機関投資家等に不動産投資機会を提供しています。オフィス・商業施設・住宅・物流施設など、国内の幅広い不動産を投資対象としながら、安定的な不動産収益を求める投資家のニーズに対応し、2025年3月末時点で投資物件25件、約700億円まで運用資産が拡大しています。また、農林中金グループのお客さまが抱えるCRE(企業不動産)戦略のニーズにも対応しています。

足元の課題と現状の対応方向

足元の課題
  • 各国の政治情勢や金融政策、地政学リスク等を背景に、変化の激しい市場環境が継続。様々なリスクや市場環境に耐えうる投融資ポートフォリオを構築・運営し、財務・収益基盤の持続可能性を一層高めていく必要性を認識。

現状の対応方向
  • ポートフォリオバランスの更なる改善により収益源の分散化を進めるとともに、金融市場急変時等のリスクをコントロールしつつ、市場リスク資産・信用リスク資産、資産運用ビジネスそれぞれにおいて収益力向上に取り組む。

よくあるご質問

関連リンク

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