現場の声 JF室津(兵庫県)

水産業への貢献

とにかく室津が大好き!その気持ちが、何よりも、女性部活動の原動力です。 JF室津 女性部 ※左から 副部長 山田奈保美(やまだなほみ)様 前部長 本多春代(ほんだはるよ)様 部長 高木友子(たかぎともこ)様

漁業の再生には、一般の方々に漁業を知っていただく活動が非常に重要です。その一環として、JF室津では女性部のみなさんが①食育、②環境保全、③地産池消を柱とする活動を続けており、地域活性化に寄与するものと高い評価を受けています。

都市型漁場の地の利を活かし、女性部が直売所を運営

「室津には、観光客も多いのですが、魚の土産物屋がありませんでした。そこで、女性部が提案し、組合の敷地内で平成14年11月に鮮魚と活魚の直売を始めたのが、JF室津の直売所『魚魚市(とといち)』スタートのきっかけでした。その後、魚の惣菜と近隣生産者による野菜、醤油、塩を使った地産池消の『魚魚市弁当』の販売も始め、お陰様で、直売所とともに観光客のみなさんに知られるようになりました。」(本多さん)

女性部が季節の惣菜メニューをまとめたレシピブックは、魚魚市での活動を通じて生まれました(写真右)。

「女性部員77名のうち、役員13名とOG数名が主力となる魚魚市は、週に1度の開催準備に2日掛かるなど決して楽な仕事ではありません。それでも続けてこられたのは、家族の協力があったからこそ。みなさんの努力で築いてきたこの活動を、次世代の若い人たちにつなげていかなければと思っています。」(高木さん)

子どもたちや若者に、地域の食の文化を伝える

「私自身も、女性部の交流を通じて、室津の食についてたくさんのことを教わりました。女性部は定期的に小・中学校や道の駅での調理教室など、魚食普及活動も展開しています。」(山田さん)

室津のカキは肉厚で食べ応えがあるのが特徴。
地元小学生向けの漁業体験学習では、水槽の魚に直接触れた子どもたちの歓声が絶えません。

「地域イベントの前後には、全員参加で浜の清掃活動を行うなど、女性部の活動は1年を通じて行われています。直売所の運営に際しては、きちんとした売上/費用管理も重要ですが、女性部の活動の基本はボランティア精神。その原動力は、とにかく室津が大好きだから、みなさんに室津を知ってほしい!という気持ちが一番のエネルギーですね。」(本多さん)

(取材日:平成27年6月)

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