第2号 データ JAバンクの移動店舗車

農村・過疎地域などの利便性を高めるJAバンク移動店舗車
2016年の導入以来、3倍以上の伸び率で全国を網羅

現在、JAバンクでは、貯金の入出金が可能な窓口端末を搭載した移動店舗車を全国で導入。主に農村・過疎地など店舗のない地域で、地域住民の利便性向上に寄与しています。JAバンクの中期戦略(2016~2018年度)に盛り込まれた地域貢献活動の一環として、2016年8月から導入を開始。移動店舗車は順調に増えており、2017年度末の導入台数合計は47台に。2018年度末には85台となることが予定されています。

移動店舗車では、普通貯金の入出金や通帳の記帳などが可能です。また、振り込み、税金・公共料金の収納のほか、公的年金の受給や共済などの相談業務を行う場合もあり、金融機関の窓口やATM(現金自動預払機)が近くにない地域では、もっとも身近な金融機関として認知が高まっています。

移動手段の限られる高齢者が徒歩でも訪れられる点、農作業の繁忙期に遠方の店舗まで行かないで済む点など、利用者の評判も上々。特に高齢の利用者にとっては、職員が対応する移動店舗の方がATMよりも安心できる側面もあるようです。

さらに、電気の供給がストップしても、発電機で業務の継続が可能なので、災害時の備えとしても期待されています。

全国に配備された移動店舗車は、普段は農村・過疎地域のライフラインとして、有事には被災地への金融サービス提供手段として活用されます。JAバンクは移動店舗車を通じて、地域とのつながりを大切にしながら、お客様により一層の「便利」と「安心」をお届けしていきます。

全国のJAバンク移動店舗車台数の推移

2018年の西日本豪雨の被災地で移動店舗車が営業

2018年の西日本豪雨。被災地では、JA岡山西と広島県のJA安芸が、近隣JAから車両を借りて被災地で営業を行いました。

JA岡山西では、浸水被害を受けた2支店で業務停止が長期化。さらに、町内の金融機関やコンビニエンスストアのATMも使用できなくなったことから、臨時の貯金窓口を開設。JA兵庫西の移動店舗車を使用し、駐車場で貯金の払い出しなどに対応しました。

JA安芸では、地区内の2支店で土砂が流入し業務が出来なくなり、JA尾道市から派遣された移動店舗車を稼動。道路への土砂流入や車の水没のため、遠くに外出できない利用者等の支援を行いました。

この他、岐阜県のJAめぐみのでも、豪雨で浸水した支店前で、自JAが所有する移動店舗車を稼動。JA愛媛たいきでも、JA愛媛県信連が所有する移動店舗車を、被災したJA支店や道の駅で稼動させています。

JA兵庫西からJA岡山西に派遣された移動店舗車

JAとは

JAとは、相互扶助の精神のもとに農家の営農と生活を守り高め、よりよい社会を築くことを目的に組織された協同組合です。この目的のために、JAは営農や生活の指導をするほか、生産資材・生活資材の共同購入や農畜産物の共同販売、貯金の受け入れ、農業生産資金や生活資金の貸し付け、農業生産や生活に必要な共同利用施設の設置、あるいは万一の場合に備える共済等の事業や活動を行っています。

信連とは

JA系統信用事業の都道府県段階の連合会組織です。JAの事業運営をサポートする県域機能を発揮するとともに、地域金融機関としてJAと連携して金融サービスを提供することにより、JAと一体となって地域の皆さまに金融サービスを提供しています。

農林中央金庫とは

農業協同組合(JA)、漁業協同組合(JF)、森林組合(森組)等の出資による協同組織の全国金融機関です。協同組織のために金融の円滑化を図ることにより、農林水産業や国民経済の発展に貢献することを目的としています。

JAバンクは全国に民間最大級の店舗網を展開しているJAバンク会員(JA・信連・農林中金)で構成するグループの名称です。

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