誰も取り残さない社会の実現

ファイナンスを通じた社会課題の解決

ジェンダー平等に向けた世銀債への投資

当金庫は、世界銀行(正式名称:国際復興開発銀行、International Bank for Reconstruction and Development)が発行するサステナブル・ディベロップメント・ボンド(以下「本債券」)へ総額 100 百万米ドルの投資を実施しました。
本債券は国連が提唱する 17 の持続可能な開発目標(SDGs)のうち、「⑤ジェンダー平等を実現しよう」の達成を重要テーマとしており、投資を通じてSDGs 達成へ取り組む重要性を世界銀行とともに世界へ働きかけていくものです。本債券への投資を通じ、ジェンダー格差を解消するための世界銀行の取組みを投資家の立場から支援していきます。

米州開発銀行が発行するサステナブル・ディベロップメント・ボンドへの投資

当金庫は、米州開発銀行(正式名称:Inter-American Development Bank、以下「IDB」)が発行するサステナブル・ディベロップメント・ボンド(以下「本債券」)へ総額100 百万米ドルの投資を実施しました。
本債券は農業を重要テーマとしており、中南米・カリブ諸国における農業に関する諸問題解決に向けたプロジェクトに本債券の資金が利用されます。当該地域では、農業がGDPに占める割合は大きく、農業が重要な基幹産業である一方、農業従事者の貧困、農作物の安全性、価格競争力の低さ等、多様な課題を抱えています。本債券への投資は当該地域が抱える農業の諸問題解決に資する取組みであり、当金庫においても、本債券への投資を通じてIDBの取組みを投資家の立場から支援していきます。

アフリカ開発銀行が発行する「フィード・アフリカ・ボンド」への投資

当金庫は、アフリカ開発銀行(正式名称:African Development Bank)が発行するテーマ型債券「フィード・アフリカ・ボンド」(以下「本債券」)へ総額 100 百万米ドルの投資を実施しました。
アフリカでは2020年の栄養不足蔓延率が人口の21%となっており、約5人に1人が飢餓・栄養不足状態に陥っていると考えられます*1。さらに、アフリカにおいて農業従事者は労働人口の60%以上を占めていますが、生産性が低いこと等を理由に大規模な農業地域を中心として貧困率の高止まりが顕著となっています*2。こうした問題に対処していくため、アフリカにおいては農業分野の変革に対応し、食料増産を図っていくことが課題となっています。本債券により調達した資金は、これらの諸課題の解決に資するプロジェクトに利用されます。本債券への投資を通じてアフリカ開発銀行の取組みを投資家の立場から支援していきます。

*1出典:https://ja.wfp.org/news/un-report-pandemic-year-marked-spike-world-hunger
*2出典:https://afdb-org.jp/wp-content/uploads/2018/04/Feed-Africa_JP.pdf

金融包摂の実現に向けた取組み

多様なチャネルを通じた全国津々浦々での金融アクセス向上

当金庫では、責任ある金融を推進するため、誰も取り残さない金融の実現を目指しています。JAの店舗では総合事業の強みを活かしてさまざまなサービスを提供しており、過疎化が進む中山間地域等においても組合員・利用者に金融サービスを提供できるよう多様なチャネルを展開しています。

よりそいプラザの開設

金融窓口のある店舗が近隣にない場合でもJAバンクのサービスを便利に利用することができる「よりそいプラザ」の導入を進めています。「よりそいプラザ」では金融窓口がない店舗等において遠隔相談ブースやATM等により金融サービスを提供します。また、地域の交流拠点としての機能も期待されています。

移動店舗車の導入

JAバンクでは、金融窓口やATM(現金自動預払機)を搭載した移動店舗車の導入を全国のJAで進めています(2022年度末時点で、全国に135台配備)。
移動店舗車では、普通貯金の入出金や通帳の記帳などが可能です。また、振り込み、税金・公共料金の収納のほか、公的年金の受給や共済などの相談業務を行う場合もあり、金融機関の窓口やATMが近くにない地域では、最も身近な金融機関として認知が高まっています。
全国に配備された移動店舗車は、普段は農村・過疎地域のライフラインとして、有事には被災地への金融サービス提供手段として活用されます。

移動店舗車

LGBT対応の住宅ローンの取扱い

ダイバーシティ実現の一環としてLGBT等への社会的関心が高まっています。また、各自治体でLGBT等の性的少数者のカップルをパートナーとして公認する「パートナーシップ制度」を導入する動きが加速しています。
こうした動きを踏まえ、JAバンクでは、誰もが利用しやすい金融サービスを拡充する観点から、LGBTに対応した住宅ローンの取り扱いを一部県域で開始しました。
本件は、⾃治体の「パートナーシップ制度」により認定されたパートナーについて、住宅ローンの収⼊合算を認める商品です。
今後、取扱い県域の拡大を進めていくこととしています。

農福連携の取組み

国内農業の担い手不足問題は、年々深刻の色合いを深めています。一方、障がい者の就労や自立支援は、社会的な課題です。
こうした課題を解決するため、等金庫前橋支店は、群馬県農業法人協会と連携のうえ、人手を必要としている農業者に対して、障害福祉サービス事業所を紹介。農業の労働力確保と障がい者の自立支援に貢献する農福連携の取組みを進めています。
また、農福連携への理解促進に向けて、2022年9月、当協会とともに農業法人向けの農福連携セミナーを開催しました。

農福連携等を目的に包括的パートナーシップ協定を締結した(左から)群馬県農業法人協会 松村会長、当金庫前橋支店 波多支店長(当時)

トピック

日本農福連携協会との連携

一般社団法人日本農福連携協会(以下、当協会)は、農福連携に関係する生産者、福祉事業所、企業、団体、行政、消費者など、さまざまな団体・人々が参画でき連携するプラットフォームとしての役割を担っています。農福連携を通じて、地域を元気にし、障がい者など、さまざまな生きづらさを抱えた方々が幸せに暮らせる社会の構築を目指す当協会の理念に共感し、年間スポンサー契約を締結しました。

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