トップメッセージ

ごあいさつ

協同組織中央機関として果たす基本的役割

当金庫は、農林水産業者の協同組織を基盤とする全国金融機関として、金融の円滑化を通じて農林水産業の発展に寄与し、もって国民経済の発展に資することを目的としています。この目的を果たすため、JA(農協)、JF(漁協)、JForest (森組)等からの出資およびJAバンク、JFマリンバンクの安定的な資金調達基盤を背景に、会員、農林水産業者、農林水産業に関連する企業等への貸出を行うとともに、国内外で多様な投融資を行い、資金の効率運用を図り、会員への安定的な収益還元に努めています。

さらに、JA(農協)、JF(漁協)の信用事業(系統信用事業)をサポートするための施策の企画・展開や、人材育成、業務インフラの提供等、さまざまなサービスを提供しています。また、関係法令等に基づき、系統信用事業における指導業務も担っており、JAバンク、JFマリンバンクのセーフティネット構築とその運営に努めています。引き続き、系統信用事業の信頼性向上に取り組むとともに、系統信用事業の強化・拡大を実現する重要な役割を担ってまいります。

新たな中期経営計画の策定

当金庫・系統を取り巻く環境は、農協法の改正やTPP大筋合意、国際金融規制の強化等、厳しさを増している一方、農林水産業の成長産業化等に対する社会の関心・期待はかつてないほど大きく高まっております。

こうした当金庫・系統を取り巻く経営環境や、当金庫の基本的役割等を踏まえまして、今後3年間の経営・業務運営方針となる「中期経営計画(平成28~30年度)」を策定しました。

JAバンク、JFマリンバンク、JForestグループおよび当金庫は、今後とも、協同組合ならではの役割・機能を発揮しつつ、みなさまから安心・信頼される金融機関・組織を目指していくとともに、農林水産業・農山漁村の振興に貢献する取組みを進めてまいります。

最後になりますが、JAバンク、JFマリンバンク、JForestグループおよび当金庫を、これまで以上にお引き立て賜りますよう、お願い申しあげます。

(平成28年7月)

経営管理委員会会長
奥野 長衛

代表理事理事長
河野 良雄

理事長メッセージ

~農林水産業と食と地域のくらしを支えるリーディングバンクへ~

平成27年度の業務実績

平成27年度は「中期経営計画(平成25~27年度)」の最終年度として、以下の4つの取組方針に沿った施策を展開しました。

  1. 農林水産業と食の発展や地域の活性化に貢献する新たな取組みへの率先対応
  2. 系統信用事業の強化・拡大に向けた更なる取組みの企画・実践
  3. 適切なリスク管理の下での収益力の強化
  4. 経営資源の戦略的な活用・増強による組織力の強化

「農林水産業と食の発展や地域の活性化に貢献する新たな取組みへの率先対応」については、新たな取組みへの後押しに重点を置いた被災地復興支援、農林水産業の持続的発展を支える担い手への対応力強化、農林水産業の収益力強化、農林水産業を軸にした地域活性化等に取り組みました。

「系統信用事業の強化・拡大に向けた更なる取組みの企画・実践」については、利用者基盤の拡充に資する施策の企画・展開、経営管理態勢・経営基盤の強化に向けたさらなる取組み、事業戦略の実践を支える業務インフラの構築・運営、事業戦略を実現する系統人材開発の取組強化等を推し進めました。

「適切なリスク管理の下での収益力の強化」については、機動的・戦略的なアセットアロケーション運営、安定的な資金調達による強固な収益基盤の確保、収益力の強化に向けた新たな投資機会の追求、法人営業の強化、そして競争力強化に寄与するリスク管理等を実践しました。

「経営資源の戦略的な活用・増強による組織力の強化」については、金庫・系統を担う人財の形成、経営資源の適切な配分、コンプライアンス態勢・経営管理態勢の強化等に取り組みました。財務運営では、会員のみなさまへの持続可能な安定還元の実現に向けて、財務内容の強化と利益の確保に努めた結果、目標を上回る経常利益を確保しました。

このほか、JAバンクをあげて取り組んでいる自己改革の取組みにつきましては、「農業所得増大と地域活性化に資する踏み込んだ対応」として、支援総額1,000億円規模とする「農業所得増大・地域活性化応援プログラム」の具体的実践を進め、大規模化する担い手の経営コスト低減や農産物の高付加価値化・販路拡大に資する支援等を行いました。また、「JAが営農経済事業に全力投球できる環境整備」として、JA事務の効率化や信用事業代理店方式基本スキームの提示等を行ったほか、「農業と地域・利用者をつなぐ金融サービスの提供・地域貢献」としては、国産農畜産物の消費拡大に資する金融サービスの提供や過疎地JA等における移動店舗車配備等を順次実践しております。

平成27年度決算と自己資本の状況

平成27年度決算(連結)は、経常利益3,249億円、純利益2,712億円と、目標利益水準(1,000億円前後)を確保いたしました。

自己資本比率は、連結ベースで普通出資等Tier 1比率18.94%、Tier 1比率18.99%、総自己資本比率25.07%と、引き続き高水準を維持しています。

  平成25年度 平成26年度 平成27年度
経常利益 1,903億円 5,145億円 3,249億円
当期純利益 1,557億円 4,113億円 2,712億円
純資産 59,765億円 73,081億円 71,867億円
普通出資等Tier 1比率 17.43% 17.17% 18.94%
Tier 1比率 17.56% 17.24% 18.99%
総自己資本比率 25.24% 24.19% 25.07%

前中期経営計画の振り返り

当金庫は、「農林水産業と食と地域のくらしを支えるリーディングバンク」の実現に向け、「中期経営計画(平成25~27年度)」に取り組んでまいりました。

これまでの3年間は、運用環境にも恵まれ、平成26年度決算では過去最高益を確保するとともに、被災地復興支援や系統信用事業の基盤強化等、当初想定した経営課題に対しては概ね順調に進捗したものと評価しております。

金庫・系統を取り巻く環境は、農協法の改正やTPP大筋合意、国際金融規制の強化等、厳しさを増している一方で、農林水産業の成長産業化等に対する社会からの関心・期待はかつてないほど大きな高まりを見せております。

こうした大きな潮目の変化を的確に捉えながら経営課題に取り組むこれからの3年間が、当金庫の真価が問われる重要な期間であるとの認識のもと、新たな「中期経営計画(平成28~30年度)」を策定しました。

新たな中期経営計画の基本方針

今年度を初年度とする向こう3ヵ年の中期経営計画においては、「農林水産業と食に関わる金融機関として農林水産業の成長産業化にしっかりと貢献していくこと」「系統信用事業の基盤を一層強化すること」「国際分散投資をさらに進化させ会員への安定還元を実現すること」の3点、すなわち「食農ビジネス」「リテールビジネス」「投資ビジネス」の3つのビジネス領域を確立するとともに、これら全体を統括し、支えるコーポレート機能の充実に取り組むことを基本方針として定めました。

食農ビジネスの具体的取組み

このなかで、「食農ビジネス」につきましては、農林水産業者との深いつながりと、食農関連企業との長年のお取引、グローバルに展開する金融機関としての国内外のネットワークを有する強みを活かし、農林水産業の成長産業化に一層貢献していくことを目標としています。

今回「食農ビジネス」を主力ビジネス領域と位置付けたのは、国内農林水産業の持続的発展、成長産業化に向けた取組みを、従来のリテール・投資ビジネスに並ぶ事業領域へ育てていくということにほかなりません。

具体的な「食農ビジネス」の展開にあたっては、農林水産業者と産業界の架け橋として、系統・担い手・産業界等幅広なステークホルダーを絆でつなぐ取組みを一層発展させていくとともに、従前・従来の常識や枠組みを大切にしつつも、同時に柔軟かつ未来志向の視点を備えた取組みを積み重ねてまいります。

本部制の導入

また、「食農ビジネス」「リテールビジネス」「投資ビジネス」を当金庫の3つのビジネス領域と定め、これらを統括するコーポレート機能の充実に取り組むなかで、迅速な意思決定と施策の実践・展開、機動的な経営資源の活用を実現する観点から、本部制を導入いたしました。

具体的には、「食農ビジネス」を担う「食農法人営業本部」、JAバンク・JFマリンバンクの「リテールビジネス」の推進・強化を担う「リテール事業本部」「国際分散投資」のさらなる進化を目指す「グローバル・インベストメンツ本部」のフロント3本部と、これらを支える経営インフラを担う「コーポレート本部」を合わせた4本部を立ち上げ、組織としても3つのビジネス領域を推進する体制を整えました。

それぞれの領域において高い成果を実現し、みなさまのご期待に沿うことができるよう、しっかりと取り組んでまいります。

目標とする経営指標

今回の中期経営計画の期間中におきましては、1,500億円程度の経常利益を確保することを目標として掲げました。

米国における利上げ見通し、国内におけるマイナス金利政策の開始、外貨調達コストの高止まりなど、今後の経済・金融環境は引き続き厳しいものが想定されます。適切な財務運営のもと、目標の達成に向けて努力してまいります。

おわりに

当金庫は平成35年に創立100周年を迎えます。100周年に向けた将来像として掲げた「農林水産業と食と地域のくらしを支えるリーディングバンク」の実現に向け、役職員一人ひとりが各々の立場で具体的な成果を実現し、もって、農林水産業の継続的な成長産業化に資するよう取り組んでまいる所存ですので、会員のみなさまをはじめ、関係各位のご理解・ご協力をお願いいたします。

本部長メッセージ

~農林水産業と食と地域のくらしを支えるリーディングバンクへ~

当金庫は、平成28年6月に新たに本部制を導入しました。
本部制への移行にあたり、各本部長から各本部の取組課題と基本方針についてご説明いたします。

食農法人営業本部

食農法人営業本部長
宮園 雅敬

主な取組課題

  • 農林水産業の成長産業化(生産基盤の集約化・効率化、低コスト生産化、販路開拓等付加価値化)
  • 農林水産業者と産業界の架け橋としての役割発揮

食農法人営業本部は、今年度からスタートした中期経営計画において、新たに当金庫のビジネスの柱として位置付けた「食農ビジネス」の展開を担っております。「食農ビジネス」は、農林水産業者との深いつながり、食農関連企業との長年のお取引、国内外に有するさまざまなネットワークを活かし、両者の抱えるさまざまな課題に一元的に対応することで、農林水産業の成長産業化やお取引先企業の成長・発展に一層貢献していくことを目指すものです。

この「食農ビジネス」の領域では、大きく2つのことを実現してまいります。1つは、今後の農林水産業の主役となる担い手にとって、金庫・系統が頼りになる金融機関となることです。金融面だけでなく非金融面も含めて、担い手の経営力強化等に資する取組みを積み上げてまいります。

もう1つは、産業界のニーズと農林水産業の生産者をつなぐコーディネーターの役割を果たすことです。消費者の求めるニーズに対し、生産者と産業界がより一層応えていくためのさまざまなソリューションを従来以上に提供してまいります。

リテール事業本部

リテール事業本部長
大竹 和彦

主な取組課題

  • 組織基盤・顧客ニーズの変容を捉えたリテール展開
  • JAバンク自己改革完遂と組合員等からの満足度獲得

リテール事業本部は、農協系統・漁協系統の信用事業であるJAバンク・JFマリンバンク事業の強化・拡大や信頼性向上等に関する業務を担っております。

他業態との競合に加え、組合員の高齢化等による組織基盤・顧客ニーズの変容といった構造的な問題も相まって、JAバンク・JFマリンバンクのリテール金融競争はますます激化しております。

このようななか、JAバンクでは、平成28年度から平成30年度を実践期間とするJAバンク中期戦略を策定しました。JAバンクとして目指す姿を「食と農、地域社会へ貢献することにより、地域で一層必要とされる存在へ」と定め、良質で高度な金融サービスの提供を通じて「農業所得増大」と「地域活性化」に貢献してまいります。

また、JFマリンバンクでは、漁業金融機能の一層の強化・発揮に加え、業務基盤強化や健全性強化、経営力強化の取組みを進め、安定・適切な金融機能提供が実現できるよう運営態勢の強化を図ってまいります。

こうした取組みを通じ、中期経営計画で掲げた「JA・JFが食と農と地域と金融をテーマに、地域で主役を演じている姿」を目指してまいります。

グローバル・インベストメンツ本部

グローバル・インベストメンツ本部長
東山 克之

主な取組課題

  • 国際分散投資のさらなる進化
  • 安定的な収益力の強化
  • 国際金融規制等への着実な対応

グローバル・インベストメンツ本部は、JAバンク・JFマリンバンクがみなさまからお預かりした資金の最終的な運用の担い手として、中長期的に安定した収益還元を実現することを目指し、「国際分散投資」を基本コンセプトに、適切なリスクマネジメントのもと、有価証券等への投資を担っております。

金融市場環境の先行きは不透明感が増しており、マイナス金利政策の影響、外貨調達コストの高止まり等に留意が必要であり、引き続き慎重な財務運営が求められる局面にあります。加えて、国際的な金融規制は厳格化の方向にあり、海外の金融市場・資産で収益を確保している当金庫にとって、規制の的確な把握と遵守は大きな課題といえます。

こうしたなか、今回の中期経営計画でグローバル・インベストメンツ本部が目指す姿として、「国際分散投資の次なるモデルへの進化が実現している姿」を掲げました。リスクとの適正なバランスや規制の遵守を前提に、収益基盤の拡充や外貨調達力の強化等に取り組むことで「国際分散投資」をさらに進化させ、安定した収益還元に資する収益確保に取り組んでまいります。

コーポレート本部

コーポレート本部長
奥 和登

主な取組課題

  • 競争力を確保可能な業務・ITインフラ整備
  • リスク管理態勢の高度化
  • 経営と組織全般にわたるアンテナとナビゲーター機能発揮

コーポレート本部は、「食農ビジネス」「リテールビジネス」「投資ビジネス」の3つのビジネス領域を統括し、支える役割を担っております。

新たな本部制のもと、3つのビジネス領域におけるそれぞれのミッションを遂行し、目指す姿を実現していくためには、迅速な意思決定と施策の実践・展開、機動的な経営資源の活用、より明確なPDCAの実践を各本部が実施することが極めて重要です。コーポレート本部は、3つのビジネス領域の事業活動が円滑に行われるようなプラットフォームの提供等についてサポートを行うとともに、全体最適の観点から、グループ会社を含む当金庫全体の組織・業務運営の円滑化に資する、いわば横糸機能としての戦略構築・全体統括機能の強化を図ってまいります。

このように、当金庫全体の舵取りとしての役割を適切に発揮することで、100周年の将来像として掲げる「農林水産業と食と地域のくらしを支えるリーディングバンク」の確実な実現に向けて、具体的な成果を積み上げてまいりたいと考えております。

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