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人材ポートフォリオ戦略

自律性・専門性ある人事制度

ジョブグループ制度

人材マネジメントポリシーのもと、「自律性」と「専門性」のコンセプトに基づく人事制度を構築しており、その一環としてジョブグループ制度を導入しています。
ジョブグループ制度は、リーダー層になるタイミングで職員の希望と職務履歴を踏まえてジョブグループを登録し、以降は原則として当該ジョブグループに関連する業務を担うことで、中長期的に専門性を醸成していく仕組みです。
ジョブグループを踏まえた異動ローテーションに加え、ジョブグループを細部化した「グループジョブディスクリプション」を策定し、機能別・職階別に必要な専門性を定義しているほか、専門性の評価・育成の単位である「ジョブコンピテンシー」を導入し、上司との定期的な1on1・評価・フィードバックを適切に実施することで、職員の専門性醸成を後押ししています。

ジョブグループ

食農
CC※1
GI&B※2
事務IT
リスク管理
監査
リーガル
財務会計
国内支店※3
BE※4

CC:コーポラティブ・セントラルバンキング/GI&B:グローバル・インベストメント&バンキング/BE:ビジネスエキスパート

  • ※1CC:系統中央金融機関として、リテールビジネスを担う
  • ※2GI&B:主に投資ビジネスを担う
  • ※3国内支店:地域に根差して食農ビジネスやリテールビジネスを担う
  • ※4BE:企画・フロント業務をサポートし、業務の発展・応用・効率化を担う

ジョブグループとグループジョブディスクリプション

ジョブグループとグループジョブディスクリプションの関係を示した図。ジョブグループ(JG)は中長期的なキャリア形成の単位で、例として食農、CCがある。グループジョブディスクリプション(GJD)は専門性の単位で、ジョブグループの下位に位置付けられる。ジョブコンピテンシー(JC)は評価・育成の単位で、GJDの下位に複数配置される。GJDの構成要素は、グループ定義、ディスクリプション定義、職階・グレード定義、求められる成果、知識・経験・スキル・業務要素、共通コンピテンシー、ジョブコンピテンシー、有効な経験、キャリアパス等、能力開発。

ジョブグループを土台とするキャリア形成

職員による自律的なキャリア形成や専門性醸成を後押しするため、ジョブグループごとに「目指したい人材像」や「キャリアジャーニー」などを策定し、人材構成や活躍領域、キャリアパス等の具体例を示すとともに、そのために必要な人材育成施策を展開しています。

目指したい人材像(GI&Bグループの例)

目指したい人材像、GI&Bグループの例。グループ会社ビジネス企画、市場・信用投資企画、市場フロント(市場運用)、資金フロント(外貨調達)、信用フロント(クレジット運用)のうち、市場・信用投資企画の例を示している。定義は、運用・調達領域にわたる幅広い実務経験、財務・リスク管理の知見、他ビジネス本部への見識を有し、全体視点の企画・調整を行うことができること。活動領域・キャリアイメージは、投資ビジネスを担う各部署、グループ会社出向、海外拠点などを複数経験し、投資フロントも経験しつつ、財務・リスク管理など、ポートフォリオ運営で活躍し、食農・経営企画など他本部にまたがる部署を経験すること。

キャリアジャーニー(GI&Bグループの例)

キャリアジャーニー、GI&Bグループの例を示した図。縦軸は職階で、下からアソシエイト層、リーダー層、マネジメント層。横軸は領域で、左から市場・信用投資企画、信用フロント(クレジット運用)、その他。市場・信用投資企画の領域では、リーダー層に市場フロント(財務会計)、マネジメント層に市場・信用投資企画(統合リスク管理)がある。信用フロント(クレジット運用)の領域では、リーダー層に信用フロント(審査)、マネジメント層に信用フロント(海外)がある。いずれの領域もアソシエイト層では他ジョブグループを含め幅広く経験し、市場フロント、信用フロント、海外など複数領域の経験を経ながら、リーダー層、マネジメント層へ進む流れを示している。

各ジョブグループ独自の育成施策(GI&Bグループの例)

オリエンテー
ション研修
基礎力養成研修
フォローアップ
研修
プロダクト研修
本部内
トレーニー
外部派遣

ジョブグループに基づく人材群形成(人材ポートフォリオ戦略)

当金庫の人材ポートフォリオ戦略は、事業戦略の実現に向けて必要な人材群をジョブグループ制度のもとで形成していく枠組みとしています。具体的には、事業戦略の実現に必要な専門性をジョブコンピテンシーで定義したうえで、職員の持つ専門性をコンピテンシー評価を通じて可視化し、把握したギャップを埋めるための育成施策を展開しながら人材群の形成に繋げる運用としています。

人材群形成に向けたイメージ

人材群形成に向けたイメージを示した図。左上に、パーパス実現に向けた事業戦略、中期ビジョンとして、地球環境・社会・経済へのインパクト創出、農林水産業・地域の持続的な発展、デジタルとリアルの最適融合による組合員・利用者への価値創造、会員への安定的な収益・機能還元の発揮、変化に挑戦し続ける柔軟で強靭な組織の実現が並んでいる。この事業戦略をベースとして、右上のグループジョブディスクリプション、GJD単位で専門性形成の体系を設置する流れが示されている。GJDの例として食農、CC、その他があり、それぞれの下にジョブコンピテンシー(JC)が配置されている。下部には、一層の強化が必要なJCと人材ギャップの表があり、食農では、食農DX、オリジネーション、プロダクト組成が示されている。CCでは、商品・サービス企画実践、系統制度・指導、系統事務・システムが示されている。GI&Bでは、クレジット投資、市場投資、グループビジネス企画が示されている。各項目の人材ギャップは矢印アイコンで示されており、食農DX、商品・サービス企画実践、系統制度・指導は1つ、オリジネーション、系統事務・システム、クレジット投資、市場投資、グループビジネス企画は2つの矢印アイコンが表示されている。右側には、ギャップを埋めるために必要な育成施策を展開、と記載されている。
  • ※矢印が多いほど人材ギャップが大きい

組織横断的な人材群形成

ジョブグループ制度を基盤とした人材群の形成に加え、「DX人材」をはじめ、組織横断的な重点人材の育成・確保にも注力し、計画的な人材投資を進めています。

組織横断人材の育成施策と目標人数

組織横断人材の育成施策と目標人数を示した図。食農、CC、GI&B、事務IT、リスク管理、監査、リーガル、財務会計、国内支店、BEの各ジョブグループ人材を基盤に、組織横断で育成する人材として5種類を示している。DX人材は、ITデジタルとデータに関する高度な知識・スキルを持ち、これらを活用したDXを推進できる人材。ITデジタル人材は、ITデジタルとデータに関する知識・スキルを持ち、これらを担当業務に活用できる人材。サステナブルビジネス人材は、ジョブグループの専門性を土台に、サステナブル関連の知見を加えて企画・実践できる人材。サステナブル人材は、サステナビリティの視点から価値とリスクを見極め、未来志向の提案ができる人材。海外ビジネス人材は、海外留学・海外ビジネス等の経験を通じ、グローバルを舞台で活躍する人材。
  育成施策 2025年度末実績 2030年度目標
DX人材
  • トランスレーター育成プログラム
  • データサイエンティスト育成プログラム
243名 300名規模
ITデジタル人材
  • DXリテラシー向上eラーニング
  • ITツール研修・公募研修
全役職員 全役職員
サステナブルビジネス人材
  • 大学専門講座・専門研修
  • 研修・OJT
30名 拡充
サステナブル人材
  • サステナビリティ基礎研修・人権研修
  • 関連資格取得
全役職員 全役職員
海外ビジネス人材
  • 海外大学院派遣
  • 語学習得レッスン・異文化理解研修
302名 330名規模
DX人材
育成施策
  • トランスレーター育成プログラム
  • データサイエンティスト育成プログラム
2025年度末実績 2030年度目標
243名 300名規模
ITデジタル人材
育成施策
  • DXリテラシー向上eラーニング
  • ITツール研修・公募研修
2025年度末実績 2030年度目標
全役職員 全役職員
サステナブルビジネス人材
育成施策
  • 大学専門講座・専門研修
  • 研修・OJT
2025年度末実績 2030年度目標
30名 拡充
サステナブル人材
育成施策
  • サステナビリティ基礎研修・人権研修
  • 関連資格取得
2025年度末実績 2030年度目標
全役職員 全役職員
海外ビジネス人材
育成施策
  • 海外大学院派遣
  • 語学習得レッスン・異文化理解研修
2025年度末実績 2030年度目標
302名 330名規模

キャリア自律支援制度

職員の自律的なキャリア形成に向けて、コース(職種)を問わず、スキルアップ・リスキリング支援やキャリア自律支援を行っています。
自律的なキャリア形成や専門性醸成を支援するため、特定の職務・ポストでの業務経験機会を提供する「職務・ポスト公募制度」を実施しているほか、「社内インターン制度」により自身の経験のない業務領域を体感し理解を深める機会を提供しています。
また、業務領域を広げるため、コース(職種)転換を希望する職員に向けた「コース転換制度」を設けているほか、転換希望コースの業務を経験するための「コースチャレンジプログラム」も展開しています。

職務・ポスト公募制度

職務・ポスト公募制度の棒グラフ。2023年度23名、2024年度31名、2025年度35名

社内インターン制度

社内インターン制度の棒グラフ。2024年度より開始。2024年度135名、2025年度170名

VOICE

社内インターン制度

部門横断での業務体験を通じた視野の広がり

本制度を活用し、富山支店において食農およびリテールビジネスの業務を経験しました。入庫以来、本店の事務部署に在籍していたため、支店業務の理解は十分とは言えない状況でしたが、JAや取引先への同行を通じて系統組織における当金庫の役割を再認識するとともに、地域に根差した支店業務のやりがいを肌で感じました。
同時に、現場だからこそ見える課題を目の当たりにするとともに、当金庫が全国機関としての機能を発揮しながらその解決に取り組む重要性も実感しました。こうした経験を通じて、課題解決に向けて「どのような部署と連携しうるか」という観点だけでなく、「各部署が根源的にどのような役割を担っているのか」も考えるようになり視野が広がりました。
今回の部店横断的な業務体験は、自律的にキャリアを考えるうえで貴重な機会となりました。

顔写真
市場運用部
平元 友莉

人材育成

人材育成の全体像

事業戦略の実現に向けて、「ジョブグループ単位での専門性醸成」および「組織横断的な人材群形成」、「全社的な人的資本向上」を柱とした育成施策を展開しています。人材育成への投資・多様な学びの機会を提供することで一人ひとりが自律性と専門性を持って組織の戦略遂行・実現に向け貢献していく姿を目指します。

人材育成計画の構成

人材育成計画の構成を示した図。最上部に、パーパス実現に向けた専門人材、仲間ビジョンがある。その下に、ジョブグループ単位での専門性醸成として、食農、CC、GI&B、監査、リーガル、財務会計、事務IT、リスク管理、国内支店、BEが配置されている。さらに下に、組織横断的な人材群形成として、DX人材、サステナブル人材、海外ビジネス人材等の育成がある。その下に、組織横断的な人材群形成として、職階別役割発揮、スキルアップ、多様な経験・思考の獲得がある。図の下部には育成投資額として、2025年度実績 8億3,480万円、一人あたり育成投資額25万円と示されている。研修時間として、2025年度総研修時間154,419時間、一人あたり研修時間46時間と示されている。

全社的な人的資本向上

専門性醸成の土台として各職階等に求められる期待役割の発揮、職員のスキルアップを目的に各種育成施策を展開しています。

職階別、入庫時の研修等

リーダー層・マネジメント層に対しては、部下育成・組織運営に必要なリーダーシップやマネジメントスキル、アソシエイト層に対しては、将来的なリーダー層登用・専門性醸成に向けたマインド・スキルを身につけるための研修体系を整備しています。また、各職階を主な対象層とした手上げ制のスキルアップ研修やキャリア自律研修を展開しています。
新卒の新入職員やキャリア採用者に対しても、当金庫の職員として共通して求められるマインドを身につけ、円滑な業務のキャッチアップができるよう入庫時に必要な研修を実施しています。

職階別の主な研修

マネジメント

エグゼクティブコーチング

新任マネジメント層研修

リーダー

部下成長サポート力研修

新任管理職研修

アソシエイト

リーダー層登用研修

キャリア開発研修

入庫時の主な研修

新卒採用

新入職員受入研修

JA現地研修

キャリア採用 (中途採用)

キャリア採用者研修

農業実習(希望者)

スキルアップ・リスキリングに向けた主な研修

当金庫の職員が、ジョブグループによらず共通して求められる職務遂行能力(共通コンピテンシー)を高め、自律的にスキルアップ・リスキリングを行うことで成長し続けるための研修・施策を整備しています。

課題解決力
強化研修
巻き込み力
実践研修
全体俯瞰力
向上研修
コンピテンシー
強化研修
コーチング研修
指導係研修
オンライン学習
コンテンツ
資格・通信
研修助成
  • ※研修・施策は2025年度実施のもの

多様な経験・思考の獲得

多様な思考を持った専門性ある人材群の形成に向けて、当金庫内では得られない発想、価値観、働き方等に触れる機会として、越境研修(所属組織の枠を超え、異業種での業務経験や異業種社員と交流を図りながらともに学び、共創する経験)を展開しています。2025年度は24名の職員が参加しました。

越境研修のイメージ(異業種分野での業務経験)。中央に職員のイラストがあり、左に当金庫、右に受入企業(スタートアップ企業等)が配置されている。職員はホームとアウェイを往復することが示されている。

経営人材の育成

当金庫の経営を担いうる人材を継続的に確保するため、サクセッション対象ポストを設定し、各ポストに求められる人材要件や必要な経験などを整理のうえ、組織内外での幅広い領域における業務経験や部店マネジメント経験等を基盤とした、計画的な人材育成および配置の仕組みを整備しています。2025年度は、国内外のビジネススクールが主催するミドル・トップマネジメント向けのプログラムへの派遣を通じた人材育成を実施しました。

人材採用

採用方針

人材ポートフォリオ戦略の実現に向けて、専門性・多様性のある人材を確保するために、新卒採用・キャリア採用(中途採用)を行っています。新卒採用では当金庫の理念(パーパス)に共感し「自律性」と「専門性」を持って中長期的な活躍が期待される人材、またキャリア採用では事業戦略の達成に必要な専門性を持つ即戦力人材の確保を進めています。

人材採用の考え方

新卒採用とキャリア採用において、当金庫のパーパス・共有価値観への理解・共感、入庫後の中長期的な活躍期待、事業戦略に必要な専門性を確認することを示した図。

人材確保に向けた取組み

専門性・多様性のある人材群の形成に向けて、キャリア採用(中途採用)の強化・目標採用者数の引上げ、総合職新卒採用における女性採用比率40%以上を目標として設定しています。
新卒採用にあたっては、特定の専門性醸成を志向する人材向けに初期配属部署を特定したコース別採用を導入しているほか、インターンシップ・オープンカンパニーの開催や専属リクルーター制度の導入を通じた、業務理解の醸成による採用のミスマッチ抑制を図っています。
また、キャリア採用の強化にあたっては、職員の紹介に基づき選考を行うリファラル採用を導入しているほか、業務領域別の採用拡大に向けて、各募集ポジションにおいて求める専門性の具体化・可視化を進めています。

採用実績の推移を示した積み上げ棒グラフ。単位は人。2021年度から2025年度までの新卒男性、新卒女性、中途男性、中途女性の採用人数を示している。2021年度は新卒男性54人、新卒女性38人、中途男性26人、中途女性7人。2022年度は新卒男性54人、新卒女性62人、中途男性20人、中途女性6人。2023年度は新卒男性61人、新卒女性64人、中途男性22人、中途女性6人。2024年度は新卒男性76人、新卒女性86人、中途男性34人、中途女性16人。2025年度は新卒男性90人、新卒女性104人、中途男性41人、中途女性14人。 人材確保に向けた取組み。新卒採用:コース別採用(事務ITコース、G&Bコース、クオンツコース(※リスク管理)を設定)、インターンシップ・オープンカンパニー(金庫業務の理解獲得を目的に、食農ビジネス、投資ビジネス、リテールビジネスの業務体験の機会を提供)、専属リクルーター制度(金庫の理念、実際の業務等のミスマッチ抑制に向けたフォローを実施)。キャリア採用(中途採用):求める専門性の具体化(専門性の評価・育成の単位である「ジョブコンピテンシー」に基づき、事業戦略を達成するための専門性を定義し、募集ポジションに反映のうえ、採用を実施)、リファラル制度(国内全部店における採用が対象。採用実現の際は、紹介した職員に対し、リファラル採用報酬を支給)、退職者エントリー制度(組織内外で活躍できる人材を形成していく観点から、キャリアアップのための自発的な退職等も再雇用の対象)。