ニュースリリース

葛尾村における"7年半ぶりの酪農経営の再開"を支援

平成30年9月11日

農林中央金庫 福島支店

株式会社日本政策金融公庫 福島支店

葛尾村における"7年半ぶりの酪農経営の再開"を支援

 農林中央金庫(略称:農林中金)福島支店、日本政策金融公庫(略称:日本公庫)福島支店農林水産事業は、震災以降農業経営を中止していた「株式会社佐久間牧場」(以下、当社)の営農再開を連携して支援を行いましたので、お知らせします。

○震災に伴う影響

 双葉郡葛尾村は、平成23年3月11日に発生した福島第一原子力発電所事故の影響により村内全域が警戒区域または計画的避難区域に指定され、全村民が避難を余儀なくされていました。当社の代表取締役である佐久間信次さんと息子で取締役の佐久間哲次さんは、震災前は個人農家として搾乳牛80頭を飼養し酪農業を営んでいましたが、震災に伴い休業を強いられていました。

○酪農経営の再開に向けた取り組み

 葛尾村では平成28年6月12日に一部地域を除き避難指示が解除され、村民の帰村および産業の再開に村を挙げて取り組んでいるところです。当社では避難指示解除後の営農再開に向けて平成24年に法人化し、平成28年に一部避難指示解除になったことでいち早く帰村して営農再開に向けて準備してきました。

 そして本日、震災から7年半ぶりにセリに参加し、9月13日に初妊牛8頭数を導入する予定です。10月には初妊牛62頭の追加導入および本格的な事業再開を予定し、年明けより生乳の出荷を行う見込みです。

○農林中金・日本公庫が連携して営農再開を支援

 農林中金は、事業構想段階から当社と二人三脚で、営農再開計画の策定や行政機関との調整等をサポートしてきました。また、日本公庫は農林中金と連携し、当社の震災前の経営内容や、本計画の事業性・妥当性、本案件が葛尾村の復興に果たす役割を評価し、乳牛導入資金等としてスーパーL資金1億円の融資を9月28日に実行する予定です。

○今後に向けて

 当社の酪農経営の再開は、葛尾村復興の確かな一歩を示す大きな意義を持つものです。当社は、5年後に搾乳頭数300頭規模まで事業拡大することを目指しており、地域産業の活性化、避難者の帰村や雇用の創出に繋がると考えています。

 農林中金および日本公庫は引き続き当社の経営をサポートしていくと同時に、東日本大震災からの復興や地域農業の振興に向けた取り組みを支援してまいります。

【本件に関するお問い合わせ先】
農林中央金庫福島支店(岸田、五藤、大川)TEL:024-552-5692
日本政策金融公庫福島支店(外崎)    TEL:024-521-3328

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