復興支援プログラムの概要
当金庫は、東日本大震災により甚大な被害を受けた農林水産業の復興を全力かつ多面的に支援するため、平成23年4月に「復興支援プログラム」(支援額300億円)を創設し、被災された農林水産業者や被災会員に対し、被災地のニーズや状況に即した多面的な支援を展開しています。
生産者・地域への復興支援
農林水産業者等の経営再建に向けて、復興ローン(東北農林水産業応援ローン)による長期低利資金の供給や、当金庫の関連法人であるアグリビジネス投資育成(株)を通じた復興ファンド(東北農林水産業応援ファンド)による資本供与、再建計画の策定支援等に取り組んでいます。
被災地の大型復興プロジェクトには、構想段階から積極的に関与する等、地域の復興実現に向けた各種の支援を行っています。また、農機・園芸施設等をリース方式で取得する農業者のリース料を助成するとともに、JA(農協)・JF(漁協)による農漁業者への災害資金に利子補給を行い、農漁業者の借入負担を支援する等、幅広い金融支援を展開しています。
このほか、農業者の営農再開に必要となる生産資機材等の費用助成や、漁業者の試験操業に用いる氷の費用助成、農林水産業を通じて復興を促進するプロジェクトや復興を通じて先進的な農林水産業を実現する取組みに対する支援、地元産木材を活用した木製品の寄贈等による被災地域の活性化に向けた支援等を行っています。



会員・利用者への復興支援
震災特例支援の枠組みにより資本増強を実施したJA(農協)・JF(漁協)ともに、増強支援を受けた資本の返済を実現し、引き続き地域復興に向けて取り組んでいます。
JAバンク・JFマリンバンクの利用者には、JAバンクにおけるご相談窓口での対応や、JFマリンバンクにおける可動式端末機の活用等を通じて、安定的な金融機能を提供しています。また、JAバンク・JFマリンバンクによる復興応援ローンの取組支援や、二重債務問題・防災集団移転促進事業への適切な対応等を通じた生活再建支援にも取り組んでいます。
東日本大震災から7年半が経過し、被災地の多くでは営農・営漁の再開や生活再建が進んでいますが、その状況には地域差が生じており、いまだ約20千人(平成30年8月時点)もの方々が仮設住宅での生活を余儀なくされているなど、被災地全体を見渡すと復興は未だ道半ばの地域もあります。これからの復興の取組みに対して十全な支援を継続しつつ、被災地における担い手の育成や大規模化等の新たな取組みへの後押しにも重点を置きながら、今後とも、農林水産業と地域の復興を全力かつ多面的に支援していきます。
JAグループ・JFグループ・JForestグループによる復興支援の取組みのご紹介
JAグループ・JFグループ・JForestグループは、東日本大震災に伴う農林水産業への甚大な被害に対する支援活動や、復興への取組みを紹介し、将来にわたって記録していくため、以下のWebサイトを開設しています。
- サイト名:農林漁業協同組合の復興への取組み記録
- URL:http://www.quake-coop-japan.org
- 取組み
- ニュースレター
- 農林水産業の”現場の声”
- 日本農業経営大学校(東京都)
- 福岡県広域森林組合(福岡)
- 由比港漁業協同組合(静岡)
- 本吉町(もとよしちょう)森林組合(宮城県)
- 宮古森林組合(沖縄県)
- JA東京みらい(東京都)
- 気仙沼鹿折(ししおり)加工協同組合(宮城県)
- JF北灘(きたなだ)(徳島県)
- 福島県酪農業協同組合(福島県)
- JAしまね(島根県)
- JAみな穂(富山県)
- JA仙台と井土生産組合(宮城県)
- JAいわて花巻(岩手県)
- JF相馬双葉(福島県)
- JAいしのまき(宮城県)
- JFりょうり(岩手県)
- JAふたば(福島県)
- JA鹿児島いずみ(鹿児島県)
- JA佐波伊勢崎(さわいせさき)(群馬県)
- JA岡山西(岡山県)
- JA秋田おばこ(秋田県)
- JAにしうわ(愛媛県)
- JA伊豆の国(静岡県)
- JF銚子(千葉県)
- JF室津(兵庫県)
- 金山町(かねやままち)森林組合(山形県)
- 太良町(たらちょう)森林組合(佐賀県)
- カルスト森林組合(山口県)
- 下北地方森林組合(青森県)
- 「食」に関する調査
- 食農関連分野への円滑な資金供給
- 農業所得増大に貢献するソリューション提供
- 地方創生・地域活性化に資する取組み
- 震災復興支援の取組み
- 金融円滑化に向けた取組み